簡易軌道関係の文献
今年の3月に簡易軌道の動画をニコニコ動画とYoutubeに投稿してから、皆様のおかげでこれまで10万回以上再生していただけました。あの動画を見て簡易軌道のことを知ったというコメントもいくつかあって、簡易軌道のことをもっと知りたい方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は簡易軌道の動画を製作した際に使用した文献を紹介したいと思います。
この他にもいくつかの雑誌に簡易軌道の記事がありますが、まずは下記の文献だけでも十分情報が得られるかと思います。
使用した文献
『釧路・根室の簡易軌道』(釧路市立博物館)
根釧地方に存在した簡易軌道(鶴居・別海・浜中・標茶ほか)の歴史、車両、運行について。沿線に住んでいた方、実際に利用した方のエピソードもある。200ページ近くあるが、販売価格はなんと1000円。釧路市立博物館のほか、書泉グランデ(現在は在庫切れの可能性あり)で入手できる。簡易軌道のバイブルと言っても過言ではない。
『簡易軌道見聞録』(湯口徹、プレス・アイゼンバーン)
幌延・歌登・鶴居・浜中・東藻琴・標茶の紹介。他にも仁宇布線・風連線の馬車軌道・根室拓殖鉄道に関することも。写真・路線の概要・当時の運行状況・著者のエピソードが中心。配線図・時刻表・きっぷもある。絶版となっているが、図書館から借りることができる。
『軽便讃歌VI』(南軽出版局)
第11回軽便鉄道模型祭において倉地氏、湯口氏、今井氏が行った講演の記録を資料と共に収録したもの。湯口氏の記事は簡易軌道エピソードが中心。今井氏の記事はエピソード(別海・浜中・鶴居・稚内)のほか、町史や個人から入手した馬鉄やオート三輪改造車の写真もある。構内の配線図も。井上氏撮影の「簡易軌道の点景1963-1964」には浜中・幌延・歌登の写真がある。
簡易軌道ではないが、最初の倉地氏の記事には北海道の森林鉄道・炭鉱鉄道の機関車、南大東島・海外の砂糖きび列車の写真がある。
書泉グランデ、書泉ブックタワーなどで入手できる。詳しい販売場所は南軽出版局のホームページを参照のこと。
『レイルNo.79』(エリエイ/プレス・アイゼンバーン)
浜中・標茶・幌延・歌登の概要と写真。浜中のカラー写真や簡易軌道の保存車両の紹介も。写真集のような一冊。楽天市場で購入した。
『交通公社の時刻表1964年9月号 p.441』
歌登町営軌道の時刻表。他にも簡易軌道が載っている時刻表はある。
『根室大観』(根室支庁)
1929年発行。開拓地の様子や草創期の簡易軌道の写真。国立国会図書館で閲覧可能。
個人のホームページ(主に写真)
思いで鉄道探検団(増結2号車内)
浜中
他の関連文献
入手できなかったもの、あるいは内容が前述の文献と重複しているが、簡易軌道に関することが書かれているもの。
『鉄道ファン1970年9月号』
「ミルクを飲みに来ませんか」という作品に坂を上る自走客車の写真が掲載され、多くのファンを簡易軌道の世界に引き込んだ。
『鉄道ジャーナル2018年5月号・2018年6月号』
「ミルクを飲みに行きませんか」(蜂谷あす美)
浜中町営軌道の概要と現在の牛乳輸送に関する連載。
『私が見た特殊狭軌鉄道 第1巻』(今井啓輔、レイルロード)
歌登・幌延・浜中・鶴居・標茶・別海の写真、当時の様子、現地の人から得た情報、配線図など。簡易軌道ではないが太平洋炭鉱運炭軌道も。書泉グランデで購入しようとしたら、第一巻だけ在庫切れだった。
『謎の殖民軌道 聞き書き春別線始終記』(芳賀信一)
聞き取りと調査から明らかになった謎の馬車鉄道春別線の歴史。非売品なので別海町図書館と国立国会図書館でしか閲覧できないかもしれない。
『簡易軌道写真帖』(今井理・森川幸一、モデルワーゲン)
簡易軌道各線の写真が中心。貴重な写真が数多く収録されていて、『簡易軌道見聞録』と並んで名の知れた本の一つ。
個人のホームページ(主に写真)
歌登
歌登・幌延・鶴居
浜中